相続登記の申請義務化
更新日:6 時間前
〜令和6年4月1日より施行〜

申請義務化の背景と概要
相続登記が行われないことにより、「所有者不明土地」が増加しています。こうした土地とは、登記簿から所有者が分からない場合や、特定された所有者と連絡が取れない場合を指します。
このような所有者不明土地の増加により、不動産売買や周辺環境等への影響が懸念されており、これら所有者不明土地の発生原因の約3分の2が未相続登記によるものとされています。
所有者不明土地の増加に伴い、道路整備・再開発・災害復旧等を進める際に必要な所有者の同意取得が困難となり、公共事業や地域整備が円滑に進まないケースが発生していました。また、所有者が明確でない不動産については、売却・賃貸・建替え・担保設定等の手続きを進めることができず、不動産の有効活用や流通が妨げられる要因となっていました。
さらに、相続後に名義変更がされないまま放置されることで、建物の老朽化、景観悪化、倒壊等の危険が生じ、周辺環境へ悪影響を及ぼすケースも増加していました。
加えて、相続登記を行わないまま更に相続が発生すると、相続人が増加し、権利関係が複雑化します。その結果、遺産分割協議や登記手続きが著しく困難となるケースもありました。
このように、従来は相続登記が任意であり、手続きの負担や費用面等を理由に、相続登記が後回しにされるケースが少なくありませんでした。
今後は相続件数の増加による更なる深刻化が予想されていることから、その対策として、これまで任意とされていた相続登記の申請が令和6年4月1日に義務化されました。
これにより、令和6年4月1日より、不動産の登記名義人の死亡により不動産(土地・建物)を取得した者は、相続の開始及び対象不動産の所有権取得を知った日から3年以内に、相続登記の申請をすることが義務化されました。
また、令和6年4月1日以前に取得した不動産についても、相続登記がされていない場合は申請義務の対象となり、令和9年3月31日までに相続登記をしなければなりません(相続による不動産取得を知った日が令和6年4月以降の場合は、その日から3年以内に相続登記が必要です)。
なお、正当な理由なく相続登記をしなかった場合は、10万円以下の過料の罰則を受ける可能性があります。
遺産分割による相続登記と相続人申告登記
遺産分割の話し合いがまとまり不動産を取得した場合は、遺産分割の成立日から3年以内に、遺産分割の結果に基づいた相続登記をしなければなりません。
一方で、遺産分割の話し合いがまとまらない場合は、「相続人申告登記」という簡易な手続きをとることができます。
具体的には、自らが登記上の所有者の相続人であること等を3年以内に法務局へ申出ることで、相続登記の申請義務を果たすことができます。
ただし、この申出は、遺産分割に基づいた相続登記の義務を果たしたことにはならないため、話し合いがまとまった際は、遺産分割の成立日から3年以内に、その内容に基づいた相続登記をしなければなりません。
なお、具体的な手続き方法や詳細については、最新の公式情報をご確認ください。
※ 所有不動産記録証明制度については、「所有不動産記録証明制度(2026年2月2日より施行)」の記事をご覧ください。



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